ペンギンコラム01

タータンチェックにあこがれて

2018/12/01

2018/12/01

マンシングウェアのこぼれ話・裏話に迫るペンギンコラム。第一回目は、東海クラシックで新垣比菜プロも着用した『DCダルグリーシュ』タータンチェックシリーズの秘密にフォーカスします。

何故タータンチェックなのか?

マンシングウェアは世界初のゴルフウェアであると謳っています。
といっても、たかだか60年超の歴史。欧米の服飾史に比べればまだまだ若造です。
話が少し大きくなりますが、ある程度の歴史的背景からタータンチェックまでの道のりをたどっていきます。

ゴルフの発祥

ゴルフ発祥の地はスコットランドが定説とされていますが、起源となると、北欧・オランダ・中国など諸説あります。
私たちが知っているゴルフはスコットランドで行われていました。Gowf(スコットランド語)で、当初は二人で廻るマッチプレー方式で、モグラの穴をカップとしていた無整備のコース(?)で行われていたとあります。
記述によれば、1457年にスコットランド王国ジェームス2世がゴルフにふけって弓道の鍛錬を怠る貴族たちへゴルフ禁止令を出した。これがスコットランド史上における初出であるとされています。
その後エディンバラとセントアンドリュースにゴルフクラブができたことで、ルールも確立され、イギリス帝国の拡大に伴い、世界各地に移住していったスコットランド人によって、ゴルフが広められたとされています。

スポーツとしてのゴルフのはじまり

世界大会の一つと知られるTHE OPEN (全英オープン)第一回大会が1860年に開催され、ゴルフというスポーツの歴史が始まりました。
その後1880年イギリスで爆発的なブームとなり、1890年代にはアメリカでもブームを起こし、イギリス人によって、ゴルフ場の建設が世界各地で始まります。
日本では1901年に神戸六甲に神戸ゴルフ倶楽部という外国人向けゴルフ場が開場しましたが、日本人向けには、1913年に駒沢に東京ゴルフ倶楽部が開場したのが最初とされています。

では、マンシングが誕生した1955年頃のアメリカではどのような状況だったか?

1916年に全米プロゴルフ協会(以下PGA)が設立され本格的なブームが始まり、私たちが慣れ親しんでいるPGAツアーは1968年にPGAから独立し、1975年にPGAツアーと改名している組織であり、多くのスター選手を輩出しています。

1958年にアーノルド・パーマーが初の賞金王になってから、1960年代の若きジャックニクラウスとの賞金王争いは、アメリカゴルフ史に大きく刻まれています。これはまさに近代のゴルフブームの幕開けと言えるでしょう。
当初二人とも着用していたのがマンシングウェアのポロシャツであり、着用してプレーしている写真がいくつか残されています。
日本では1964年の東京オリンピック以降、高度経済成長期が頂点に達した70年代にゴルフブームとなり、多くのアメリカ文化と共に注目されるようになりました。

タータンチェックへの道

少し話は逸れましたが、今シーズン、ゴルフ発祥の歴史を背景にスコットランドに敬意を表しタータンチェックを取り上げることにしました。
そこで、スコットランドにあるDCダルグリーシュ社にマンシングウェアのオリジナルタータンを2柄依頼しました。TURF柄(ブラックウォッチ系、グレー系)とEVERYDAY柄(赤系、ピンク系)です。

近年、ウィリアム王子との結婚後、キャサリン妃が自身のタータンチェックを作ったことでオリジナルタータンを作ることが注目されました。このロイヤル・タータンの柄を作り管理をしている協会から、任されている一社が、DCダルグリーシュ社です。

ゴルフウェアに限らず、一般的にタータンチェックをファッションデザインとして取り入れるブランドも多いですが、欧米のトラディショナルなブランドの多くはオリジナルタータンを持っています。そういったタータンは、ファッションというより不変的なもの、ブランドアイコンという位置づけとなっています。

代表的なのはバーバリーやアクアスキュータム、ダックスといったブリティッシュブランドですが、アメリカブランドであるブルックス・ブラザースやラルフローレンでも目にします。彼らはオリジナルタータンチェックをハウスチェックと呼び、他のチェックとは扱いを別にしています。

これはロイヤル・タータン同様に、氏族を表すクラン・タータンのマナーに由来します。
このマナーとは、クラブ会員もしくは氏族でないと着用できない特別なタータンという厳格な条件付けがあり、日本の家紋の扱いに似ていることから、「タータンチェックは家紋のようなもの」という表現になったのだといわれています。

勿論ファッションでの着用も認められているので、仮にクラブに属していなくても、タータンを着用することができます。これらをフリータータンと称して、ロイヤル・タータンやクラン・タータンとは区別しています。

そして今季ついに、DCダルグリーシュ社の協力を得てオリジナルタータンを作りたいという希望がようやく叶うこととなりました。
このオリジナルタータンをマンシングウェアの新しいアイコンとして育てていきます。今後の展開もお楽しみに。