DESCENTE HISTORY(1988-1999)

1930-1979
スキーと共に
成長した黎明期
1980-1999
偉大な記録を
支えた技術革新
2000-2009
革新の
ハイテクウェア
2010-2019
新時代の象徴
"ALLTERRAIN”

1980-1999 偉大な記録を支えた技術革新 The Innovation-led Golden Age

1980

アメリカトップスケーター、エリックハイデンがデサントのスーツを着用し大活躍。

エリック・ハイデン選手
エリック・ハイデン選手

デサントの開発力はダウンヒルスーツの開発で得たエアロダイナミックスに関する開発技術を他の種目へも応用しました。レークプラシッドでは魔法のスーツ“マジックスーツ”で開発されたカッティング技術(縫い目をすべて体の後ろに集め、滑走時の空気抵抗ロスを少なくする)をスピードスケートのスーツにも生かしつつ、スケーティングポーズを研究し、動きを妨げず、全身への適度なコンプレッションによる被服圧で瞬発力の発揮とパワーロスを防ぐスーツを完成。ゴールドカラーのこのスーツを身にまとった「エリック・ハイデン選手」(アメリカ)は5種目完全制覇(パーフェクトゴールドメダリスト)の偉業を達成し世界を驚かせました。

1983

エベレスト登頂日本チームとのウェアを提供

登頂の様子

高橋和之、通子ご夫妻が率いるカモシカ同人隊の厳冬期のエベレスト南ネパールサイドと北チョモランマ・中国サイドから同時登頂に挑戦する計画へデサントも参画。標高8,000メートルを越す厳冬期のエベレストでは体感気温がマイナス50度、風速は60メートルを越すといわれるジェット気流から隊員を守り登頂に成功する為に、スポーツ科学を駆使して開発されたクライミングスーツを開発。視認性の高い蛍光カラーで作ることで、ベースキャンプからも登頂隊の行動が視認でき安全確認に役立ちました。また、体感温度がマイナス50度を越す極寒の地であることから、世界最高級といわれる「ポーランドホワイトグースダウン」を採用。ワンピーススタイルにする事で、さらなる保温性を高めると共に、スムーズな運動性能を発揮させました。このクライミングスーツは「歩く寝袋」と呼ばれ、エベレストの登頂成功をもたらしました。

1986

サイクリングウェアの開発、中野浩一が世界選手権プロ・スプリント種目で10連覇を達成。

中野浩一 氏
中野浩一 氏

流体力学に基づく立体裁断や縫製技術ならびに素材開発などスキーの極限に挑んだ開発は、サイクリングというスポーツにおいても画期的なウェアを生み出しました。当時のサイクリングのウェアはいわゆるジャージーとパンツの組み合わせでしたが、デサントの開発ノウハウはそれを進化させ、サイクリングのワンピーススーツが誕生しました。世界自転車選手権 プロ・スプリント競技で、1977年から10連覇の偉業を成し遂げた競輪の中野浩一選手(日本)が着用していたスーツも「魔法のスーツ」から開発されたサイクルスーツです。他にも、ジャンプワンピース、ライダースーツ、など、エアロダイナミックスに挑戦する競技ウェアの開発が次々に行われ、その開発力はウィンターの世界に留まることはありませんでした。

1988

蓄熱保温ソーラーαジャケット発表

ソーラーシステム繊維Solar-αの写真
Solar-α

太陽光を熱に変換する高機能蓄熱保温素材ソーラーαを使用したジャケットを開発。当時、太陽の光を吸収して、熱に換えるという「夢の繊維」をユニチカ社を開発パートナーに開発し「Solar-α」と名づけました。「Solar-α」は従来の保温のメカニズムを全く根底から覆すものです。従来のダウンボールや輻射熱による保温は、いかに暖められた空気を外に逃がさないか、つまり、「デッドエアー」をいかに逃がさず多く保つかという、消極的な保温方法でした。このSolar-αはソーラーシステムと同じく、太陽の光エネルギーを熱に転換し、しかも熱を繊維内部に蓄熱するという、従来の消極保温方式と全く異なる、積極保温方式によるソーラーシステム繊維でした。

1992

フランソワジルボーコラボレーションのスキーウェアコレクションを発表。「機能とフォルムの融合」

創業者 石本他家男
フランソワジルボーとのコラボレーション

彼らのデザインの基本にある「服は単に外見を見せるためのものではなく、もっと内面的で快適なものであり、自分自身と一体化するものである」という考えは、デサントの製品開発と一致するものでした。 このコラボにより、デサントとマリテ&フランソワ・ジルボーは世界初のニット(編物素材で創り上げた)のスキーウェアを発表。細い繊維を高密度に編み上げたニット新素材はとても超軽量で、保温に優れ、独創性のあるフォルムはその後パリコレにも出展されました。

1996

カナダスピードスケートナショナルチームオフィシャルサプライヤー契約締結

カナダスピードスケートナショナルチーム
カナダスピードスケートナショナルチーム

カナダスピードスケーティングナショナルチームとは1984年にサプライが始まり、サラエボ大会ではゲータン・ボウシャーが金メダル2個と銅メダル1個をカナダの冬季男子個人種目として初めて獲得しました。そして1996年シーズンから再びサプライを再開し、更なるスーツの改良に務めることになります。翌年に開催された長野大会では、空気の流れに並行にシリコン製の突起を装着したスーツでチームが活躍しました。

1998

着る暖房システムモバイルサーモジャケット発表「スポーツとエレクトロニクスの融合」

モバイルサーモ
モバイルサーモ

世界のエレクトロニクスをリードする松下電器と共同開発を行い、触媒発熱技術を応用した世界で初めての発熱するウェア「モバイルサーモ」を作り上げたのです。「人類がはじめて出会う、ヒーティングシステムを備えたウォームウェア」とうたわれたモバイルサーモ。暖房器具を着るという発想。しかし、人が身につけるものであるため、安全で、それでいて軽く、人の動きを妨げるものであってはなりません。この点を解消するためのデサントならではの工夫と技術力から、モバイルサーモはうまれました。

1999

JRA ジョッキー保護ベストを共同開発

第一世代ジョッキー保護ベスト
第一世代ジョッキー保護ベスト

スポーツウェア開発技術を活かし、メッシュ素材で軽量かつ通気性に優れ、落馬時の衝撃を吸収するベストを開発。